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かききまなみ初のワンマンライブ、「夢夢夢」。
もともとが独自の世界を紡ぎ続けてきた表現者。
今日初めて、そんな彼女の色だけで染められたライブハウスは、美しく深い空間となった。

1.登場SE(夢の中で)
2.わたしの知らないアンノウン
3.賞味期限切れの道明寺
4.神話
5.ゆうたびあ
6.かげおくり
~~ 転換 ~~

今のかききまなみの自己紹介ソング、「わたしの知らないアンノウン」。以前はかききまなみの代名詞のような歌だった「賞味期限切れの道明寺」。新旧の代表曲から始まった舞台は、壮大なサウンドの「神話」で深い世界を覗かせ、かつてのライブ定番曲であった2曲、ゆるやかなリズムの「ゆうたびあ」と元気な「かげおくり」で温められていく。

7.ようこそおばけの世界へ
8.迷いホタル
9.都営地下鉄幽霊線
10.黄泉がえれ祭灯
~~ 転換 ~~

かきき曲の中ではロック的な勢いと激しさがあり格好いい「ようこそおばけの世界へ」「迷いホタル」、みんなで盛り上がれるポップでキャッチ―な「都営地下鉄幽霊線」と続き、会場の空気が湧き上がる。
そして、ここで空気が一転。朗読劇が始まる。思い出の風景への憧憬とそれが失われた悲しみが語られ、そこに幻想の情景が現れる。そして歌われる「黄泉がえれ祭灯」。深く深く追憶の世界へ潜り込んでいく。

11.郷愁病
12.夢見たシンデレラ
13.永遠に生きよう
14.みえる子だぁれ
15.ぼくの理想のエターニティー

幼少期を思う寂しさに満たされた「郷愁病」。そして、普段は楽しく盛り上がる曲なのにこの流れで聴くとと子供の頃に見た風景を焦がれる思いが強調される、「夢見たシンデレラ」。純粋に永遠の時を憧れる「永遠に生きよう」。そうやって皆が童心に戻ったときに、昔と今そして未来の狭間で生まれた語り部・『座敷童子』の物語が歌われる。「みえる子だぁれ」。
深い追憶の世界の中から皆で声を揃えて永遠性を求めた「ぼくの理想のエターニティー」は、おそろしく美しかった。

~~ MC ~~
16.夢・夢・夢
17.ノスタルジック≒ホラー

今公演のタイトルトラック、「夢・夢・夢」。「僕らはまだ夢の中」という言葉は、今日の池袋FIELDに生まれた空気そのものを表現していたと思う。本当に、「止まらないで メリーゴーランド」という思いに駆られた。
そして、今のかききまなみを代表する曲と言っていい、「ノスタルジック≒ホラー」。ステージとフロアでの声の掛け合いで、この空間がひとつになった。とてもあたたい空気だった。

(アンコール)
18.ゆびきりげんまん
19.軌跡

アンコール前の、花束・メッセージカード・お誕生ケーキの贈呈!会場は一気に祝賀ムードに満たされる!
アンコール曲。かききまなみデビュー曲「ゆびきりげんまん」はフロア一杯の赤いサイリウムで明るく楽しく染め上げられる。そして、ピアノの響きがこの上なく美しい「軌跡」で、この祝祭が締めくくられる。

 光照らされて 時は回り出す
 輝く姿に 思い巡る
 あぁ その笑顔だ
 蘇る 懐かしい時が
 今日までを紡いだ物語

 光照らされて 時は回り出す
 輝く未来に 思い馳せる
 そう その笑顔だ
 幕開ける 幸せを願う
 今日から紡ぎ行く物語

「軌跡」のこの歌詞が、今日という日を見事に描いていると思う。

かききまなみは、思い出と今と未来を繋ぐ。

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”都会に憧れて岩手から上京してきた座敷童子”、かききまなみ。
17年10月~18年9月にかけて、「12ヶ月連続CD制作企画」を完走させた。
音楽を制作するだけではなく「CD制作」だということがとにかく凄い。音楽作ってネットにアップして終わり、ではない。CD-Rの白い盤面にマジックで適当にタイトルを書いただけというものでもない。音楽を作り、CDの歌詞カードを作り(ジャケットイラストまで全て自作!)、盤面印刷をして、しっかりとひとつの作品として仕上げる。そして、毎月ライブの物販やM3(同人音楽即売会)などで発表していく。これを、12ヶ月連続で。とてつもない労力がかかること。まさに自分との闘い。自主制作でこれを完遂させるというのは本当に凄いこと。
そして、そうやって産み出された作品が、どれも素敵なものばかりなのである。


10月:「ようこそおばけの世界へ」
不穏なイントロから始まる、ハロウィン風であり和風でもあるホラー曲。幼い雰囲気の歌声が、仄暗い世界を描くための武器になっている。



11月:「都営地下鉄幽霊線」
ミドルテンポで落ち着いたトーンだけどとてもキャッチ―。かききポップスの代表作。ライブでよく披露されてて、可愛くてすぐに覚えられる振りが楽しいのでライブハウスでみんなで踊ろう。



12月:「夢見たシンデレラ」
幼少期への追憶の歌。日本の田舎の景色と「シンデレラ」のモチーフが溶け合う様が見事。この作者には珍しく歌謡曲っぽさがあるのが面白い。



1月:「ぼくの理想のエターニティー」
永遠性への憧れが強く表れた、かききまなみ哲学そのものといった曲。ドラムンベースのリズムと刺すような電子音と繰り返される言葉による陶酔感。



2月:「黄泉がえれ祭灯」
思い出の景色がこの世から消えていくことへの深い悲しみ。この作者の中でも特に重く昏い曲調で、それが語られている。



3月:「神話」
M3春で発表された2曲のうちのひとつ。プログレッシブかきき曲!壮大な太古の記憶の物語を、BPMと拍子の変化が生み出すダイナミックな疾走感で描いている。



4月:「ふういん」
M3春で発表された2曲のうちのひとつ。「神話」の壮大さとは打って変わった、ミニマルなピコピコサウンド。可愛い曲調なのだけれど、自身でもどうにもならない自身を歌った、とても単純だけれどもそこに怨念を感じさせる歌詞。



5月:「わたしの知らないアンノウン」
とっても陽気なチップチューン、だけどなんだか自嘲気味な自己紹介ソング。そのギャップがすごい。おそろしく脳内リピートしてしまうタイプの曲。



6月:「郷愁病」
ピアノとヴォーカルのみの、シンプルな曲。わらべ歌のような懐かしさのあるメロディとピアノの伴奏、繰り返される言葉。郷愁が語られるのだけれど、懐かしいからただ美しいのではなくて、怨念のように残る悲しさが描かれているからこそ、美しい。(個人的に12ヶ月企画でいちばん好きな曲です)



7月:「来世に期待しよう」
しっとりと落ち着いたトーンの曲。「今世は失敗だ」「来世に期待しよう」などというワードが並んでいてネガティブな歌かと思いきや、実はそんな今を救済する歌だった。歌詞が秀逸。



8月:「みえる子だぁれ」
”座敷童子”かききまなみの自己紹介ソング。内省的な「わたしの知らないアンノウン」と対をなすように、とても大きな視点から音楽家としての自身を描いている。ピアノアレンジが美しい。



9月:「ノスタルジック≒ホラー」
12ヶ月連続リリース企画を締めくくるのは、とても完成度の高いチップチューン。心地よい音色、耳に残るメロディ。思い出と今が交錯する仄暗い世界。これぞ、かききまなみ。




12ヶ月で産み出されてきた、バラエティに富んだ作品群。とても素晴らしいと思う。
そして、これはまだかききまなみという作家の進む道の過程でしかない、という所に恐ろしさまでも感じる。
この経験の先に、どんなものが産まれてくるのか。
これからどんどん広がっていくであろうかききまなみの世界が、本当に楽しみだ。

監督「だけ」に対するコール拒絶。
彼らの主義主張を通そうとするためだけの、長時間のスタジアムへの居残りという迷惑行為。
主義主張が受け入れられなかったからといって行われる、応援拒否。

応援だとかスタジアムの雰囲気作りだとか関係なく、思う。
今季の成績?そんな事は関係なく、思う。
私という一人の人間として、思う。
意図的に他者を傷付けようとして集団で行動する団体など、仲間ではない。
断じて、仲間ではない。

狂気

千葉4-3讃岐

この試合を最後の最後に劇的に盛り上げた、いや、盛り上げてしまった原因になったプレー。
アディショナルタイムにカウンターアタックに打って出て、結果的に危険なボールロストに繋がってしまった。
賢いプレーではない。狂っている、とも言えるだろう。
しかし。狂ったチームだからこそ、この試合の勝利はあった。
大久保選手の退場による数的不利、1点ビハインド。この状況でPKを得て追い付く。常識的に考えれば、プレー再開を出来るだけ遅らせて時間を稼ぐべき場面だろう。しかし、PKを決めたラリベイ選手はすぐさまボールを抱え込み、センターサークルへ走る。
狂気を感じた。
そして、その狂気が、逆転ゴールを呼び込んだ。

エスナイデル監督のもとでスタートした今年のジェフ。極端なハイラインとハイプレス、そのピッチ上の狂った光景は大きなインパクトをもたらした。しかし、シーズン開始当初、選手たちは狂い切ってはいなかった。特にアウェイの戦いで顕著だったのだが、相手に先手を打たれると急に弱気になり、しかし形としてのハイラインだけは保ったままになってしまい、脆さを露呈していた。
しかしここに来て、最初から最後まで失われることのない攻撃性がチームに浸透してきた。
狂気を孕んだ情熱が、チームに宿ってきた。


この狂気は、いつまで続くものなのか。冷静に考えてしまえば、エスナイデル監督一代で終わってしまうものなのだろう。
ジェフユナイテッド市原・千葉というクラブには、長い目でひとつのチームカラーを育てていくという思想は、無い。全ては結果ありき、である。そして今のサッカーでは、結果(つまりJ1昇格)を得るのは難しいだろう。いくら高い攻撃性を持っていても、この守備の脆さではリーグを安定して戦い抜くことは出来ない。
仮にエスナイデル以降も姿勢を変えない、という考えがあったとしても、それは高橋GMが在籍している間だけのことだろう。強化責任者さえも、結果が出せなければ短期間で交代させられてしまうクラブである。高橋GMの任期は3年のはず。つまり、来年までにJ1昇格を果たせなければ、今やっていることは全て白紙になり、また別のことをゼロから始めることになるだろう。そういうクラブだ。

だからこそ。
今のサッカーで結果を出して、この先も続いていくことがあれば。
もしくは、結果以上の価値が今のサッカーから見いだされ、この先への基盤となっていけば。

ジェフユナイテッド市原・千葉というクラブが、この狂気に蝕まれていくことがあれば。

とても面白いことになるだろう。

たしかちょうど1年前くらいに、ほかのアーティスト目的で見に行ったライブに対バンで出てて初めて知った、かききまなみさん。初めて聴いたのが、これ。
「賞味期限切れの道明寺」
まずはタイトルを告げられた時点で「…はい?」ってなったし、曲が始まれば童謡っぽい…というよりまさに童謡、というメロディとそこに載るぶっ飛んだ歌詞に「な、何者だこの人…」と思った。なんか座敷わらしとか自称してるし…。その他の曲も、和風でファンタジックで、ふんわりとした雰囲気が印象に残って。インパクトでかすぎる出会い。
ちょっと気になりすぎて、その後度々ライブに足を運ぶことになる。最初の頃は、出演時間がたった15分くらいのいわゆる地下アイドル箱が多くて(そのへん門外漢なのでものすごいカルチャーショックを覚えた…)、だいぶ苦闘されてたみたいだけど。長めの時間が確保出来るライブだと曲の良さが表現できていて、かなり面白い存在になるんじゃないかなあと思ってた。

そして今回の、初主催ライブ。
オープニングの30分と、トリの1時間という長時間のライブで、じっくりと自身の世界を表現していた。
日本的な郷愁、童心、時に死のイメージをも纏う仄暗さ。多くの曲に共通したテーマが存在するので、披露する曲数が多いということにとても意味があった。より深く作品世界を味わえた。
また、自身初の主催という意気込みもあってか、普段に増して感情表現の幅が広く、深かった。
特に心打たれたのが、この曲。
「迷いホタル」
かききまなみさんの曲は、幼い頃の思い出を歌ったものが多いのだけれど。この曲は、現在の自分と過去の情景を繋げた歌のように思える。「今」を歌うこの曲が、本当に気持ちを込められて歌われいていた。とても心に響いた。
特別な空間だった。

ちょっとしたきっかけで知って、それを追いかけていたら、とても素敵な景色を見せてくれた。音楽を聴く者として、こんなに嬉しいことはない。

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